■大城冠椿 [2009/04/04(Sat) 17:58]
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■解説 この椿と白拍子椿と比較してください。
同じ白の椿でもこれ程に違います。 白拍子椿は透き通る白で、これは柔白色の椿です。 何れも八重椿ですが、白の趣が違います。
この椿は中型の大きさの椿です。 何れも寒さに弱く、開花して直ぐに撮らないと茶色い斑点が出来て腐食して行きます。 朝の早い時期に開花してしまいます。寒い朝に早起きして観る必要があり、なかなか面倒な椿です。確かに日中の日差しは似合いません。 花の寿命もせいぜい1日で後2日くらいは落下しませんが斑点が出来て観られるものでは有りません。真に”花の命は短きけれ”です。いつの世にも美人薄命ですね。 白の椿は光の吸収が弱い為に元々寒さには弱いのです。 でも、その趣は群生すると、ただ唖然として”綺麗”の一言で”汚れを寄せ付けないほどに一際主張するものがあります。 撮影技法はほぼ同じでやや日差しが斜め上から入っています。
比較してご覧くたさい。 (注意 白は光を反射するので花の渕には太陽光の白がつきます。デジタルでは白の階差がある為に拡大するとソフト上その部分の画像が乱れます。)
後3種の椿がありますが、今年は良い花を咲かせていません。
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■白拍子椿 [2009/04/04(Sat) 13:51]
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■解説 さて、心癒される椿をご覧に入れます。
この椿は白は白でも透き通る白なのです。 大変に、愛らしく童話に出て来る美少女と云う感じがします。 日本の「白拍子」と言うイメージよりも進んだ趣を感じます。
当然、春の日差しを強く受けるよりも間接光が似合うのではないでしょうか。 直射はYが働くので透明感はなくなります。 しっとりとした感じの趣を表現するにはフェリャーとして周囲の葉の濃緑の影響(M:マゼンタ)を受けます。そこで、低くフラッシュを焚いてフェリャーを抑えます。 強くすると葉の艶に反射してハレーションを起し趣が変わります。 そして、透き通る繊細な品質を出す為にシャツター速度を一段落とします。 花の位置を中央やや下にして目線を花と同じ高さにします。
花びらの後ろの葉が透き通って観えています。 花の白の透明感が出ていますが、”童話の美少女”の趣は如何ですか。
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■大王椿の木姿 [2009/04/03(Fri) 17:56]
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■解説 大王椿の木姿ですが、ご覧の様に藪椿の様に多くはなく花は少ないでしょう。 そして、更にその花は木と葉で覆い下を向いて保護しています。 植えている所もそのようなところで100年程度も育てています。 これは花が大きい為に乾燥を嫌う木質があるのだと思います。 この白の大椿もありますが、矢張り今年は咲きませんでした。 多分、植えているところが大椿の生息条件に合っていないのだと思います。 この白大椿の周囲に木を植え陰にする努力をしています。 大きいという事はそれ程にリスクがあると云う事でしょう。 ですから、葉は他の椿に較べて黒に近い濃緑で大きく巾が広くそれだけ太陽光線をより吸収し光合成を大きくしなければならないという事でしょう。 突然変異で出来たものを一つの種として育てたものである事から来ているのでしょう。
これ程薄暗いところで咲く花ですので、目立ちませんし、マニアにもあまり、好まれていません。 つまり、大きいというだけで目立たないで主張するところが少ない椿です。 でも椿の花スタイルは私にはいい感じがします。大王椿ですが、何かいじらしい趣を持つのです。 二つの写真を見比べて見て写真性は別として皆さんは如何ですか。
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■大八重椿 [2009/04/03(Fri) 07:48]
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■解説 この花は椿図鑑には載っていない珍しい椿です。 緋縮緬椿の赤椿に似ていますが、その改造型ではと見ています。 丸みのある花びらの形と葉の形が違います。 花の大きさも一回り大きい形をしています。 白の中型の緋縮緬椿と何か(藪椿系)の掛け合わせでしょう。 抱え咲きの大椿です。自慢の椿ですが、大椿(大王椿)と呼称しています。 花の大きさは何と15センチ以上もあります。 過去には20センチ弱のものを見た事があり、その時はこの木は一輪しか咲きませんでした。 その花の重みで下向きに咲きます。そして、その木には数多く花は咲かずに四五輪づつ咲き続けます。花の大きさの割りには木の枝は細枝です。放物線を描く様に柳のようにしなります。 余り日の当るところは好みません。どの道重いので下に向いていますので春の日差しはあたりません。花にエネルギーが行く為に乾燥に弱いのではと思います。 花の落ちる様は真に”どさー”です。落ちる趣は豪快といえばそうですが、趣は余りありません。しかし、咲いているときは隣の椿を圧倒します。 ”どけーどけー”と叫んでいる「花の大王」という趣です。 しかし、花の色はやや赤に紫が入ったもので落ち着きと静けさを感じます。
如何ですか、兎も角もこの「花の大王」椿をご覧下さい。
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■ぼけ [2009/04/02(Thu) 08:15]
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■解説 ボケの花には沢山の種類があります。
この「ぼけ」の花は赤の花の持つ主張と異なります。 実に、男性の私には、たおやかでやさしく汚れのない母の純愛を感じます。 このぼけの木の花には色藍があり、白、ピンク、斑入りの花が咲き乱れます。
この花には真紅の花と違い光は似合いません。 春の日差しの光はYを多く含んでいますが、この花に菜種のような写真ではその趣が出ないでしょう。 そこで、光を間接光にして弱くする事が必要です。 そして、フェリャーの働く事を抑える必要がありますので、背景を薄緑にしてぼかしにする事も必要です。 当然にマクロを使います。フラッシュは使いません。 アングルとして、花を中央に持ってくると”これ見よ”と主張が強すぎます。 そこで、花とピントを右の上にセットします。 左では薄緑だけでは目の焦点が右側に行きますので、左側下に花のピントのぼかしたものを持ってきます。ややバランスを撮ります。 そして、中央に枝を配置した構成とします。
これで、余計な感傷を排除して、「たおやかでやさしく汚れのない母の純愛」と「美しく優しい趣」を表現します。
如何でしょうか。同じ赤のボケとは大違いです。
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■ボケの木姿 [2009/04/01(Wed) 19:36]
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■解説 ボケの花が群生している様です。
余りこの様な生垣は観た事が有りません。 道路沿いに咲いています。それは見事です。 この生垣のはずれに木蓮があります。
木蓮の添え役として此花を用いましたが、この花だけでも充分な自己主張する趣を持っています。
華やかですが、私には”春の山懐にある春の小川で遊んだ小さき頃の懐かしい思い出”が蘇ります。その思い出を一つにすればこの真紅の趣を持っています。 春のうららかな日差しがこの赤を円やかな趣を奏でています。 塀の上には水仙が観えていますが、その水仙の強い香りが引き寄せて、ボケの花も香りは有りませんが何か周囲に香りが漂わせている感じします。
ボケの生垣の後ろのタイル張りの塀の中間色の色が背景になってより赤の色を正しく引き出しています。(CCカーブ左側) 塀を平行にすると赤が平面的に感じ趣が出ません。そこで撮影角度を塀を斜めにして奥行きを出して花群の深みを出しました。 画面の80%を赤にしますと、赤の補色(C)がボケの黄緑の葉や周囲に働きます。 そこで塀(中間色)を背景にする為に右下から上向きで撮影します。 これで上の水仙の白が正しく出ます。その水仙の花と香りのイメージで春をより強調します。
これで、桜の花に負けない春の象徴の花と成ります。
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■ボケの赤花と朝日 [2009/04/01(Wed) 08:32]
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■解説 真紅のボケの花です。
此花は何と云って朝日に似合う花です。
ご覧下さい。 朝日の間接光がその真紅の色を更に際立たせています。 矢張り赤は日差しが合うのですね。 そこで、色理論で云うと、赤の色(R)に対して補色はシアン(C)の光です。 シアンは太陽の光で最も多く含んでいます。 これも自然の摂理ですね。人間は感覚的にそれを感じ取っているのでしょう。 ただ、シアン(C)を最も多く含む夏の光よりも、黄色(Y)の光を含む春の日差しの方が似合う様です。 シアン(C)は主に冷たさを演出しますが、Yは温かみを演出します。 これは花と云う被写体であるからでしょう。
そこで、直接日差しを避けて間接光でシアンを出来るだけ抑えます。 そして、マクロで被写界深度を利用してバックをぼかし、花の形と云うよりは真紅の色として見せます。其処に光を受けた緑をシアンで透き通る黄緑に見せます。 葉の青緑は暗さを醸し出しますので、光を右斜め上から直接当てます。
そして、中央の花にピントを持ってきます。 左右の花はこれで花の形というよりは色として見せます。 中央と左に枝を一本を入れて、右上の光の方向に白の空間を作り日差しをイメージさせます。 赤を多く画面に入れると、又、華々しい別の赴きを演出してしまいますので避けました。
これで真紅のボケ花と朝日の調和を構成しました。
如何ですか、この様に木蓮の木姿の写真の赤のボケとはその本質の趣が出せたのではと思います。 つまり、木蓮木姿写真の右のボケにはこの間接の趣で脇役として働かせてました。 写真をこのボケの花の本来の趣を感じながら観ると写真全体の趣がより増幅するのではないでしょうか。
そこで、次ぎは脇役であったボケの木姿の本質を展開します。
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■木蓮 [2009/03/31(Tue) 21:00]
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■解説 木蓮は沢山の種類があります。
普通はラッパ状に咲きますがこの木蓮は花巾は狭く糸状に開きます。
透き通るような白で光に大変良く似合う木蓮です。
木蓮の木姿の写真では、春の朝日はYが少ないのですが、それでも多少Yを引いています。 花だけを拡大する為にマクロで撮りますと、光のYを抑えてその白がはっきりと撮影できます。
透き通るような白が確認出来ます。そして、その光と木蓮の白がマッチングする趣を醸し出しています。 にら花の写真の白とは又別の白の趣を持っています。
先ず、バックを塀の赤紫のタイル色を背景にしてマゼンタ(M)気味に引き込み中間色にします。 中間色でCCカーブをより左にしてフェリャーの影響を抑えます。 そうする事でYを極力抑えます。 そのために光の取り込み量を抑えてマクロで撮影して被写界深度を小さくします。 そして、当然、フラッシュを焚きます。 バックはフラッシュでマゼンタ気味の中間色に近づきます。 その証しに左下の木の枝(補色G)の光の当る部分がマゼンタに引かれています。
アングル写真性は別として、これで実際の木蓮の白が出せましたが、白の趣が出ているでしょうか。
次ぎはボケの花の趣に挑戦します。
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■朝日と木蓮 [2009/03/31(Tue) 19:42]
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■解説 春の温かい朝の日差しの中、春の花は咲き乱れています。
白木蓮と赤のボケの花が華やかさを競う様に咲き乱れています。
柔らかい朝日、木蓮のこの上ない白、ボケの真紅の花の3つで春の盛りの趣を醸し出しています。 そして、じっとその景色を眺めているとその趣で周囲の騒音さえもかき消されて耳に入ってきません。
日差しは右から取り入れて斜め下から撮影します。 白の木蓮を中心に赤のボケを脇役にします。 赤を中心にすると赤の持つ華々しい趣を強くしますので、右脇に控えます。 左にするとボケに日差しが直接当りますので、赤に日差しのYが働き真紅が変わります。 そうすると、競い合う趣が変わると思いますので、ボケを目の中心の焦点から日差し方向と同じ右斜め上にセットしました。
木蓮の趣とボケの趣の写真を続けて掲載します。ご期待ください。
さて、春を競い合う趣が表現されているでしょうか。 如何ですか。
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■野生の和蘭 [2009/03/31(Tue) 10:06]
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■解説 山に生息する野生の和蘭です。
最近、宅地開発が進み山際まで住宅がせまり生息環境が少なくなりました。 家庭で育てていても余り動かさない事が秘訣です。大変難しい蘭です。 50年前までは何とか発見できましたが、現在では殆ど蘭マニアに育てられているのではないでしょうか。
山間の裾野の谷川に近い余り日の当らない静かな所で、やや湿気がある所に生息します。 周囲には木々が余り無く、温度に晒される所は好まず適度に一定であるところに観られます。 丁度、写真のような雰囲気のところに生息します。 背丈は10センチ程度です。 これは未だ蕾ですが、それでも充分に趣があります。 この蕾から入れると半月以上花は長く咲いています。
ところが、山で根が見つかっても咲かない根と、咲いても条件が合わないとなかなか咲かないものもある気難しい蘭なのです。 洋蘭よりははるかに面倒です。
この和蘭は自慢のもので、山間の生息環境を大きい平鉢に再現させている自作品です。 大きい岩の下がちょろちょろ流れる谷川を再現しています。 保管場所は30年間一定で大きい平らな青石の庭石の凹んだ所に据えています。 其処には雨で水が溜まり、乾燥すると無くなり凹んだ所には塵が溜まり湿する自然の流が出来ています。環境位置が定まると絶対に動かしません。
前の洋蘭写真と比較してください。
如何にも、その風情と赴きは日本的ではありませんか。 じーと静かに耳を清ましてご覧下さい。雨後の谷川の水音と小鳥の鳴き声が聞こえてきます。その中で蘭の家族が何か話しをしている様です。 雨の後の朝に撮影しました。その日本の趣を再現しました。
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■洋蘭の花 [2009/03/27(Fri) 08:01]
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■解説 洋蘭の花の西洋的趣を日本的趣に変えることを試みました。
私が持つこの花の持つイメージが薄黄色が良く似合う花ではと思うのですが。 そこで、花だけをクローズして、葉は西洋の剣の形をしていますので印象が和風ではない気がします。植木鉢は余計な印象を花に与えますので外します。 写真にすると、この葉の形と長さと濃緑色の色を引き出すには花の画面を小さくする必要が出てきます。 この蘭の葉の数と巾は大きな面積をもっていませんので、そこで花だけを取り込み花だけの緑かかた薄黄色を出そうと試みました。 つまり、日本的趣としてもたんぽぽや菜の花の様に春の花を強調したいのです。 でも、この花は、先入観かもしれませんが、洋蘭で日本的趣が感じません。 綺麗さ、花の形、花弁の形、色合い、趣、葉と花の兼ね合いなど。咲き方、垂れ下がり方、全て”外国美人”という印象を持ちます。”西洋人に和服”ですね。 同じ蘭でも何故か日本蘭の様に床の間に合う花ではない感じがするのです。
そこで、アングルなどの写真性は別として、この色合いを出し、なんとか日本的な春の風物詩を出したいと思いました。 花の持つ「西洋美人的趣」を「日本美人的な趣」に変えたいと思うのです。
昼下がりの春の強い日差しを取り入れて、背景をカラーフェリャーをYに持ってゆきます。そして、背景をやや暗くします。 深度を最低にして花の目線にカメラを置きます。 そして、弱めのフラッシュで陰影を消し、縦からの光を防ぎます。印象の為に余計な植木鉢は外します。速度を遅くします。
如何ですか。西洋美人が日本美人に変わりましたでしょうか。
次ぎに和蘭に続きます。
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■白玉椿 柔白 [2009/03/25(Wed) 14:25]
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■解説 白玉椿には色々な白がありますがこれは柔らかな白です。
実に柔らかい白をしています。 ほんの少しピンクかかっているかなとも見えますが。
春の朝日の日差しに照らされてその白の柔らか味が一段と映えています。
白にはトータル24階層の白が出来ますが、この白は最も植物の白に合います。 写真「にら花」の純心潔白で完璧な花白とは違っています。 柔らか味と透明で花弁の細胞が見えるように透き通っていて、そして、厚味が感じられます。 この花の形はラッパ状の形をしています。大きく開ききりません。 それが又何ともいえない華やかでなく愛らしさを感じさせます。
スナップとしては大して意味を持ちませんが、写真「にら花」の白に対してこの花のその質感と愛らしさの趣を表現しようと試みました。
白玉椿と名付けられていますが真にこれを観ると納得します。
この白玉椿は矢張り白を出す意味から、全ての光の綜合色の光とのコントラストを引き出す事でしょう。 ただ昼の日差しはYが強く成るので避けました。 直接左から光を入れて、マクロでフラッシュを使いました。陰影を無くす試みです。 陰影があるとその芯の白さを表現できないと思います。 被写界深度全体に光が行き届くようにしました。 葉の濃緑を対象にして色の階層を深くするためにシャッタースピードをゆっくりとしました。 奥にもう一つの花の白を取り付けて深度でピントをぼかしどぎつくならない様にしました。
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■すももの木姿 [2009/03/24(Tue) 09:36]
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■解説 この悲哀に満ちた花が春の柔らかい日差しに短い命を精一杯大空に晒しています。
”おー自然の神よ 我に命を与えて賜え”と大空に向かって叫んでいるようです。
春の薄い黄色の光(Y)を含んで柔らかい日差しにはこの趣が出せません。 そこでこれに対して、それに対抗する空の水色(シアン)を引き出し画面を大きくして、これを抑えます。
そして、青い空を出して視界を広くします。 花の白を抱いた芽に太陽の位置に対して平行に撮影をします。 そして、光と色と関係が出来るだけCCカーブの左に来るように晴天の朝日を選びます。 フェリャーの働き難い中間色(ハーフトーン)に近い色藍を引き出します。 普通はこの時期は菜種の写真の花の様な感じのYの色合いを持っています。 ですからこの逆のこの補色のBを引き出す工夫が必要です。 そして、アングルは下から上を覗くアングルを構成します。 木姿全体を引き出すと背景のB、Gが強くなりますので、温もりが出てこの悲哀感が引き出せません。木の上部にしました。 この悲哀感は木姿だけでは無理ではと思います。 そこで小枝のスナップとに分けました。 二つあわせての観賞としてください。
私は自己満足していますが。... 皆さん如何でしょうか。すももの花の悲哀感が出せているでしょうか。
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■すももの花 [2009/03/24(Tue) 09:07]
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■解説 すももの花です。 この花は15度以上に成ると真っ白な小さい花を着けます。 花は香りが少ないせいか小鳥はこの花にあまり寄って着ません。 この時、椿など密を豊富に出す香りの強い花々が多く、悲しきかな競争相手があまたです。ですから、後は椿などには来ず他のどんな花にも飛んでくる日本野生ミツバチのお世話になるしか有りません。
温度に敏感なミツバチは18度ー20度以上に成らないと巣の外には出てこないのです。 そうすると、受粉が充分に出来ません。 更に悲しい事に自粉が出来ませんので、このすももの木に合った他種の限られた花粉に頼る宿命があります。その救ってもらえる木はただプラモ系の花だけなのです。 ところが、又、更に皮肉な事が起こります。 このプラモの花は大変気まぐれなのです。 花の開花が季節や裏年表年によって大きくずれる性質を持っています。 受粉木プラモから受粉できないと、すももの紫の色が出ない実が出来るのです。 ですから大変な確率での受粉と成る美人薄命の大変悲しい宿命を抱えて生きています。
この様に適温が来ると一度に咲いてしまう開花期間の短い悲哀に満ちた美人薄命の花のすももの花には何かしら同情と木生の悲哀を感じます。 木に携わっているとこれが此花の趣となって人の感情に訴えて来ます。
この完璧に近い白の悲哀の趣のある花を色と光と写真技術を駆使して表現したいと挑戦しました。背景を白くして上下を暗くする背景とします。 そして、ピントを引き寄せるためにマクロの限界で撮ります。フラッシュは使いません。
木姿と花の小枝に分けての春のスナップです。 2つあわせてこの趣を評価してご覧下さい。先ずは小枝からです。
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■黒椿 [2009/03/23(Mon) 11:14]
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■解説 黒の椿です。と云うよりは黒の色素を多く含む八重の椿です。
この椿は寒さに弱く気温が少し下がると花弁の一部が茶色く腐るのです。 これは色素の黒が多いのが原因しているのではと思います。 黒の色素がおおいという事はより光を取り入れて温かくする目的です。逆に温度には弱いことを意味します。
此花は趣というよりは珍しいと云うことではと思います。 一つの花の咲いている日数が大変短いのです。 改良された花の宿命でしょう。 強いて云えば、花一つ撮ると重みが感じる花で、春の日差しに似合わず何か暗闇の中にひっそりと咲く花ではないかと思います。 黒の椿が速く暗く初春の夕日の薄暗闇の中にかすかな光に照らされて這える花ではないでしょうか。 何か見えるのか見えないのかその野姿を輪郭もおぼろげに観える趣に似合う花でしょうか。 光に充分に照らされてこの黒椿の花姿を想像ください。とても観られるものでは有りません。これは黒(色)と光(白)の補色の関係にあるからではないでしょうか。 ですから、黒と黒が似合う不思議な関係にあるのでしょう。
スナップにはところどころに黒の斑点と染みが出ています。 花の下は殆ど黒ずんでいますが、この黒の花弁もこの花の趣の一つです。
夕方に撮影をしました。 マクロでスナップしましたが、フラッシュを焚くと黒の花弁にいやらしさが出ると見ています。 黒の服でも似合う人は少ないですよね。 全ての色を吸収した黒は色理論のCCカーブから考えて大変難しいと思います。 色理論から大変に狭い領域の所での撮影が赴きを引き出すと思うのです。 今度何か研究してこの最もフィットした画像の成功に挑戦したいと思います。 皆さんの何かヒントがありますでしょうか?
兎も角も一度この珍しい黒椿を見て趣の程をご覧ください。
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