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フッ・・・

第六十五話

隙間女

語り手:ハンミ ◆FJypzoorzo

236 :ハンミ ◆FJypzoorzo :2006/08/12(土) 03:30:57 ID:3fSkVGtbO
第六十五話 隙間女

これは私の部活の先輩の話。先輩の家は地元で有名な釣具店を経営していた。その先輩が部活動の最中に私にはなしてくれたことだ

それは先輩が妹さんと休日に店の手伝いをしていた時の事…。

「おーいA子(先輩の名前)冷蔵庫に入ってるお茶と餌だしてくれ。」

餌を保存する小さな冷蔵庫を先輩が開けるとそこには女の人が体を折り曲げる様にして居た。
先輩はぼーぜんとして見ていると女の人はすうっと隙間に吸い込まれて消えた…

それからというもの隙間という隙間に女の人の姿を見かけるようになったらしい。特に先輩の妹さんは遭遇率が高いらしいこんな事も聞いた。

妹さんがタンスを開けるとタンスの引き出しに女の人の首だけがあって妹さんの方を見てゲラゲラと笑っていた。

237 :ハンミ ◆FJypzoorzo :2006/08/12(土) 03:32:58 ID:3fSkVGtbO
そんなある日、妹さんが洗面所に歯磨きをしていたときだった。
後ろからくすくす…くすくすと笑い声がする。
妹さんは隙間にいるあの幽霊だなぁとぼんやり考えながら歯磨きを続けたそして視線を鏡に向けるとやはり戸棚と戸棚の間に女が居た。
女は居るだけで何もしないだろうと妹さんは無視していた。

だが、女は妹さんに腕を伸ばして来たらしい。
そして、えりくびを掴み妹さんは転倒した。
目を空けた妹さんの視界一面に女は居たそして妹さんの肩を掴んで固定しゆっくりを口を動かした

ねぇ?こわかった?あたしがこわかった?ねえこたえてよわたしこわかった?ねぇ……おしえて?

【完】


フッ・・・