Re: 鹿児島の青木さん
副管理人さん 2007/07/23 (月) 21:22
青木研究員 [副管理人] 2005/08/07 (日) 00:01
鹿児島の青木さん 御尋ねのルーツの件ですが、現在の資料は3つですが、この3つの条件から先ずは推測します。
家紋は三つ巴藤ですが、このことから先ずは御説明します。
藤の紋には約144の家紋の種類があります。
この家紋の元は「下がり藤紋」です。
藤紋は藤原氏の「通紋」となつています。
研究室の所でも家紋のことについて説明をしていますので詳しくはそちらをご覧ください。
「通紋」というのは大まかにその「氏」のステイタスとするとしているものです。それに比べて、「綜紋」はその氏の統一したステイタスとするものです。
ここで、藤原氏は貴族であつたので武門の者と違いこの点を明確にして「氏」を束ねるという事をしませんでした。
藤原氏は本来は綜紋は「下がり藤紋」です。
しかし、この藤原氏には「四家」(藤原鎌足の2代目の不比等の子供から4家に分かれる)といって藤原氏は4つの家に分けられますが、それぞれこの「下がり藤紋」に対して異議を唱えて、家紋を自分の好きな藤の形の紋に変更してしまいました。その結果、144にも成った訳です。例えば、下がり紋は縁起が悪いなどの理由です。
その内の一つが「三つ藤巴紋」です。巴は目出度いものですので、藤原氏の一部(97氏のうち)がこの紋を使うようになりました。
下がり藤と上り藤と巴藤紋は藤紋144の中で3大藤紋です。
そこで、では何故、青木姓なのかと云う点です。
この藤原氏のうち、「藤原秀郷」という者がいました。
この秀郷は「平の将門」が関東で独立国家を目指して乱を起こしました。5年間だれもこの「将門の乱」を静める事ができませんでした。
そこで、困った朝廷は2つの案をだして、この乱を鎮める事が出来る者を募りました。2つの案とは下野国と武蔵の国の守護にする事と貴族にする事でした。
元々この国の押領使(警察軍)であった秀郷は手を挙げました。
もう一人、この将門の叔父にあたる国香と云う者と領地争いで揉めていましたので、息子の貞盛も手を挙げました。(貞盛は京平氏の祖 元祖は渡来系阿多倍王 詳細は研究室参照)
結局940年に将門を討ちました。この恩賞として秀郷は貴族と下野と武蔵の国の守護になりました。
この藤原秀郷と直系の者だけがこの「下がり藤紋」を正式に守り使っています。
この秀郷は貴族になったので慣習として自ら武力を使う事は出来ませんので、自分の子供の(千国)第3子に「青木姓」を与えて武士として親衛隊と成って独立させました。その後、この青木氏は直系1氏と直流4氏と支流4氏に分流しました。この青木氏は最終は全体で116氏の一族と成ります。
ちなみに、青木氏は二つの出祥点があります。
一つは大化改新の時に、天智天皇期に皇子の第6位の者が天皇から直接に青木氏と云う氏を与えられて、天皇の身内の親衛隊の役割りを果たす為に、臣籍しました。この者達を「皇族賜姓青木氏」といいます。この後、4代の天皇から賜姓を受けて5家5流あります。
5国(伊勢、近江、美濃、信濃、甲斐)に分散しています。
二つ目は賜姓青木氏の方式を踏襲した、上記の藤原秀郷流青木氏です。
この二つの青木氏は藤原氏の血統と言う点で伊勢の青木氏を除き同じ「氏」ともいえます。朝廷はこの血筋ゆえに秀郷にこの「青木氏」を名乗ることを特別に許しました。
この内、あなたの家紋の「三つ巴藤紋」は藤原秀郷の直流青木氏の一部が用いていた家紋です。
他に2氏がこの家紋を用いています。堀氏と正親町氏です。
この内、正親町氏は皇族です。
皇族の者が皇族から離れて臣下するときは「青木氏」を名乗ることに嵯峨天皇期より令により定められていました。
従って、一般の者は名乗ってはならない「氏」と定められて、下克上の始まる室町時代初期頃まで守られていました。
但し、この正親町氏が臣下して青木氏を名乗ったかは不明です。
多分、貴族の正親町天皇の子孫は記録に無いので正親町を「氏」にしたと思います。
次は奈良の土地の件ですが、この国は大和国には藤原秀郷流青木氏が本家の一族の者とこの地に守護として赴任した記録がありません。しかし、この隣の伊勢の国(三重)には赴任して、その後、伊藤と名乗って、こに住み着いて締まっていますので、この定住した一族と共に、国堺付近に定住したものと思われます。
その後の移動はあるとは思いますが、この3つの情報の組み合わせには史実に基づき矛盾がありませんので、先ず、正しいと考えます。
そこで、更に資料があれば教えてください。どんな古いことでも結構ですから、特に、宗派とか奈良のどことか、記録に残る一番古い人とか、何でも結構です。確定することが可能ですので。ところで鹿児島の大口市青木と言う地名がありますが、御存知でしょうか。
古いルーツは3つの情報でここまでは判明します。